魔女の原罪 作者 五十嵐律人
文藝春秋 362ページ 定価(1700円+税金)
魔女は、何もしていなくても忌み嫌われて、理由も無く奪われるー
あらすじ
法律遵守が求めれらる街、防犯カメラが設置された学校、魔女の影に怯える住民。
僕らの住む街は何かがおかしいー
そしてある事件をきっかけに街が抱える不気味な秘密が徐々に浮かび上がってくる。
感想
魔法使いと魔女の違いは何かー
物語序盤で出てくる一つのキーワード。
主人公と彼女が隣同士のベットでおこなわれる“血液の浄化”
それは四時間以上にわたる。
異端の街で暮らす彼ら、そこは地域住民と新規住民の間で軋轢があった。
自分が好きなワードが沢山散らばらており、あの頃の思春期の少年時代に戻ったような気持ちでこの“魔女の原罪”を読む事ができた。
現役弁護士作家の文字文に惹かれ、手にしてみた小説。
かなり僕好みの本でした。
頭の切れる少年主人公がある事件をきっかけに自らのルーツそしてこの異端の街の禁忌に触れていく事で紡がれていく物語。
だいぶ前に読んだ海外ファンタジー作品の設定によく似ている。
久しぶりに自分の世界に老けることができた一冊でした。