ビーンの本棚

小説や自己啓発本の感想文

筏田かつら『君に恋するなんて、ありえないはずだった』

交わることなんで無いと思っていたー

 

あらすじ

千葉県南総にある県立高校に通う地味で冴えない男子・飯島靖貴(いいじま やすき)は、勉強合宿の夜に、クラスメイトの北岡恵麻(きたおか えま)が困っているところを助けた。それから恵麻は、学校外でだけ靖貴に話しかけてくるようになった。しかし靖貴は恵麻に苦手意識を持っていて、彼女がどうして自分に構うのかわからない。地味系眼鏡男子と派手系ギャル。絶対に相容れないはずの二人に起きる、すれ違いラブストーリー。

 

登場人物

飯島靖貴(いいじま やすき)…地味メガネ隠キャ、顔立ちは良い

 

北岡恵麻(きたおか えま)…クラスで上位に入る美人。派手系ギャル。末っ子気質。

 

木村晋(きむら しん)…スポーツ万能で鼻筋の通った派手な男。恵麻の幼なじみで元カレの噂あり。

 

磯貝久美子(いそがい くみこ)…難関高の有名私立女子校に通っている。和風な顔立ち。恵麻とは中学の同級生。靖貴と共通のバンドが好きで意気投合、デートに誘い、(私が初めての彼女になってあげようか?)と靖貴に告げる。

 

感想

王道であるような話展開で面白い。一度は、絡んで、ほつれて、切れそうなった糸を丁寧に解きほぐすように、靖貴と恵麻の気持ちは、徐々に重なりあい、その気持ちを確かめ合う。

恋愛ものの醍醐味がいっぱいあり、時折靖貴が羨ましくなります。

 

好きなシーン

満員電車が苦手な恵麻を靖貴は優しいと不純な心がありながらも、過去のトラウマで怯える恵麻に自分はここに居るよと安心させるべく彼女の手を握るシーングッときました。

 

軽めな恋愛物語だが、お互いがすれ違い、くっつきそうで危うい関係の2人の物語は読んでいた楽しかった。