ビーンの本棚

小説や自己啓発本の感想文

禁猟区 石田衣良

禁猟区…とある場所で既婚女性がお金を出し合い若い男性を「狩る」お茶会が催されている

 

あらすじ

34歳でライターの主人公は夫の不倫疑惑、娘の保育園での問題行動に悩まされていた。

ある日、ママ友からあるお茶会に誘われる。

そこは女性がお金を払い、若い男性を狙う「狩場」であった。

乗り気ではなかった主人公だったが、ある独りの舞台俳優と出会った事で運命を大きく変わりはじめた。

ー母でも妻でもない時間に酔っていた。ーその時は

 

感想

読んでで興奮するシーンもあり、人物背景や物語の構造も素晴らしく、カフェで1日読んでしまった事を後悔の念が押し寄せてしまう。

夜、ベットの中でじっくり文字を堪能しながら読みたかったー

読むシチュエーションを間違えてしまったと思ったのはこれが始めてです。

この小説を産んでくださり石田衣良さんありがとうございます。

主人公が10個下の舞台俳優に女〈メス〉になる描写はもう最高でした。

ー若い俳優が声を上げるまで、舐めてやるのだ。ー

死ぬ前に読めて良かったー

 

そして最後の『カーテンコール』物語のクライマックスはテレビドラマの最終回を見ている気がして言葉に表せないほど後味がスッキリになりました。

レンタルフレンド 青木祐子

あなたには本当の友達はいますか?ー

 

レンタルフレンドーその名のとおり、世の中にはお金を払っても「友達」をレンタルしたい人が利用するサービス。

 

今回はレンタルフレンドを生業にしている主人公がレンタルフレンドを必要としているお客様と紡いでいく物語ー

 

〈気に入ったシーン〉

第三章臆病な猫を抱く

常連客のお客様の過去に関わっていくストーリーは何かを感じさせるものがあった気がします。

歌われなかった海賊へ 逢坂冬馬

エーデルヴァイス海賊団は英雄かーそれとも⭕️⭕️

 

舞台は第二次世界大戦末期のナチ体制化のドイツ

愛国心を煽り自由を奪う体制ーヒトラーユーゲント

に対し、戦いを挑んてきた少年少女がいた。

〈エーデルヴァイス海賊団〉

高山に咲く、不死不滅のシンボルーエーデルヴァイス

彼らはドイツ各地に点在し、体制に反抗する少年集団。

 

物語はある一人の歴史教師が偏屈者として知られる戦後の生き残りの老人から手渡された一つの冊子『歌われなかった海賊へ』から始まるー

 

 

感想

あの同志少女よ、敵を撃ての作者が出した続編。

気になっってはいたのものの、なかなか図書館の貸し出しの順番が巡っては来なかった。

本屋で買おうかとも迷走をしたが、ここは気長に待つ事にしました。

年は明け、正月が過ぎた頃、遂に私の番が巡ってきました。

半年の片思いに老け、町の図書館から借り、早速近くのカフェに寄り大好きなホットココアを堪能しながら丸一日その本を読みました。

寒い季節にホットココアは染みました。

私が結婚をしない本当の理由 志駕晃

私が結婚をしない本当の理由わかりますか?

この問いかけるようなタイトルに目を惹かれ私は書店のレジに向かった。

 

あらすじ

会員になれば3ヵ月で結婚できる――そんな評判を耳にして、青山の一等地に事務所を構える「スマイル結婚相談所」に、今日も男女が訪ねてくる。30代食品メーカー勤務女性、30代洋酒メーカー勤務男性、20代家事手伝い女性、30歳医薬品メーカー研究者……。彼らはなぜこれまで結婚しなかったのか?実は二人とも独身の44歳社長・岸本達也と34歳スタッフ・葉山希が、その謎に迫る!

 

舞台は結婚相談所を経営をしている男女仲人の目線で語られる婚活物語。

今、婚活している男女が難儀をしている様子がわかる人物描写参考になります。

ザコン毒親、介護問題、経済不安、歳を重ねるごとにやってくる確率が上がる問題。

この小説ではそんな小さなヒントが散らばめられている気がします。

そして、今が若いうちに婚活を始めるべきだと警鐘を鳴らしているともとれます。

 

ー私が結婚をしない本当の理由、皆さんはいかがでしょうか?

汝、星の如く 凪良ゆう

新年あけましておめでとうございます⛩

皆様は正月はどうお過ごしですか?

私はだらけた年越しを過ごしていました。

新年一本目の投稿になります。

正月に読みましたこちらの本を紹介させていただきたいと思います。

 

 

去年、大ヒットし2023年本屋大賞受賞にも選出されたこの一冊

著 凪良ゆう 『汝、星の如く』

あらすじ

その愛は、あまりにも切ない。

正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。


ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。

風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。

ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。

 

 

読むのが遅すぎたと罪悪感を感じてしまうほどに何で積本に紛れさせてしまったのだろうと後悔をしてしまいました。

けど、新年一発に読んだ小説がこの本で良かったとも思っています。

なんて不条理で不自由な世界なのだろうか?

親が親の責務を果たせず、子が自らに大人の役割を担ってしまうー

これの文言がぴったりくると感じてしまう一冊でもありました。

そして大切な者を失う前に巡り会う二人、この物語は最後まで読み応えがある小説です。

サッカーの経済学

お久しぶりの投稿になります。

今日は新書コーナーで1番気になった本を買って読んで見ました。

Jリーグは神戸が優勝で決まり、ナビスコカップは福岡が念願の初タイトルを獲得し先週行われた天皇杯では川崎と柏が延長線まで決着がつかず、PK戦の末川崎が三代タイトルの最後の一つを納めたことにより、今シーズンのJリーグは全ての日程が終了しました。

そして、サポーターが毎日のニュースに一喜一憂もしくはヒヤヒヤするオフシーズンに突入する事となりました。

そこでふっとある一つの言葉に疑問が浮かびました。

『移籍金』

このワードをニュースで見るたびに(何それ❓)と頭の中がはてなマークで一杯になりました。

その事を考えていた時に出会ったのがこの一冊の本でした。

オールカラーイラスト付きで難しい言葉はなく、わかりやすい解説付きで日本のサッカーと海外のサッカーの対比でどれだけの違いがあるのかを知れた一冊ではありました。

 

『移籍金』だけではなく、日本サッカー代表戦やJリーグクラブの運営、スタジアム関連、そして記憶に新しいワールドカップについても書かれてありました。

 

オススメ

是非ともJリーグサポーターやファンの方に読んでいただきたい一冊です。

是非手にして読んでほしいです。

切羽へ 井上荒野

今週も投稿のお時間がやって参りました。

今日紹介する本はこちら

あらすじ

かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく──夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。

 

大人の女心わからないっすね。

表面上と風景は想像できたけど、女性心理が難しかったです。